cBN(立方晶窒化ホウ素)は、窒化ホウ素BNの同素体の一つで、ホウ素と窒素がsp3共有結合により強固に結合した結晶構造(閃亜鉛鉱型)をもつ物質です。1957年米国GE研究所のR.H.Wentolf Jr. により初めて合成されもので、天然には存在していません。ダイヤモンドに次ぐ地上2番目の硬さを有し,熱的・化学的安定性はダイヤモンドより優れています.特に、鉄や鋼中に含有する合金元素との反応性が低いことから、ダイヤモンド工具の不得意とする鉄鋼材料の研削・研磨用工具や切削工具材料として多用されています.ダイヤモンドと同様に高圧高温が安定領域であり,5GPa,1500℃以上の超高圧・超高温下で合成されます.